長崎港に面した市街地にある出島は、江戸時代にオランダとの貿易と交流の拠点となった人工島を復元・整備した国指定史跡です。場内にはカピタン部屋、水門、倉庫などの鎖国期の復元建物と、旧出島神学校・旧長崎内外クラブなど明治期の洋風建築が並び、江戸期から明治期までの出島の変化を建物ごとに見られます。
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出島の早わかり情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 長崎県長崎市出島町6-1。国指定史跡「出島和蘭商館跡」 |
| 主な見どころ | カピタン部屋、水門、三番蔵、蘭学館、旧石倉、明治期の洋風建築 |
| 観覧時間 | 8:00〜21:00、最終入場20:40。年中無休 |
| 入場料 | 大人1,100円/小・中・高校生550円。再入場不可 |
| 時間の基準 | 公式ガイドツアーは各回約45分(当日受付・各回10名) |
| 公共交通 | 路面電車「出島」電停から徒歩1分。長崎駅前から約5分 |
出島はどんな場所?オランダ貿易の拠点だった人工島
出島は、海中を埋め立てて1636年に完成した人工の島に始まります。1641年には平戸のオランダ商館が移され、開国までの約220年間、オランダとの貿易と交流の拠点になりました。経済・文化・学術の交流拠点として、日本の近代化にも大きな役割を果たした場所です。
現在の出島は、当時の扇形の島を想像するための一棟だけの復元ではありません。復元の時代設定は商館長ブロムホフや商館医シーボルトが活動した19世紀初頭ごろで、カピタン部屋を含む16棟の鎖国期復元建物が整備されています。さらに幕末の石倉と明治期の洋風建築が残り、鎖国期、幕末、明治期の建物を同じ場内で見比べられます。
表門橋側の新石倉には総合案内所があり、場内の位置関係を確認できます。その先には商館長や書記の住居、日本側の役人の拠点、水門、倉庫など、用途の異なる鎖国期の復元建物が並びます。さらに旧石倉と明治期の洋風建築が残り、江戸期から幕末・明治期までの建物が一つの場内にあります。
江戸期の出島には商館員の居宅や倉庫など数十棟が建ち、家畜が飼われ、珍しい植物も植えられていました。現在の場内でも、復元建物のほか、通りの幅や石垣、建物の間の空間から、仕事場と生活の場が密接に並んでいた島の様子が分かります。
完全復元を目指す長期計画では、四方に水面を確保し、19世紀初めの扇形の島を復元する構想が掲げられています。四方を水面で囲む景観は現時点では完成しておらず、現在は復元済みの建物や公開されている護岸石垣などを見ることができます。
出島で見たい6つの見どころ
カピタン部屋で商館長の仕事と生活を見る
カピタン部屋は、オランダ商館長の事務所と住居として使われた、出島で最も大きな復元建物です。日本の役人や大名を迎える接待の場所でもあり、貿易を管理する仕事と私的な生活が同じ建物に重なっていました。
1階は出島の歴史や生活に関する展示、2階は商館長の生活を再現する展示です。周囲には書記の住居、倉庫、水門などが並び、商館長を中心にした出島商館の仕事と生活の役割が建物ごとに分かれています。
復元事業は西・北、中央、東・南の三つのゾーンを段階的に整備してきました。カピタン部屋のある西・北ゾーンには水門なども含めた建物が復元され、商館長の生活と商館の入口に近い空間が並んでいます。復元建物は、発掘や資料調査を踏まえて整えられています。
料理部屋では、商館員の食事を支えた場所の様子も分かります。商館員はカピタン部屋の2階で一日2回食事をし、その食事を作ったのが料理部屋でした。通詞や役人が珍しい西洋料理を持ち帰ったとされ、食事の習慣も出島を通じて長崎の町へ伝わっていました。
水門で見る輸入と輸出の通り口
水門は、西洋と日本の文化・学術・貿易品が出入りしたことを象徴する建物です。二つの通り口のうち、南側は輸入用、北側は輸出用として使われていました。
南側の輸入口と北側の輸出口という使い分けから、出島が外国人の居住地だけでなく、荷の出入りを管理する港の施設でもあったことが分かります。表門橋と水門は利用できる時間が異なり、水門の出入口は18:00までです。
場内では、築造当初の護岸石垣も発掘後に修復・公開されています。水門とともに、出島が海に面した人工島として造られた構造を伝える遺構です。
三番蔵に収められた砂糖などの輸入品
三番蔵は、砂糖をはじめさまざまな輸入品を収めた蔵で、当時の倉庫の様子を再現しています。商館長の部屋が交渉や接待の場だったのに対し、三番蔵は輸入品を実際に保管した倉庫でした。
出島内には住居、事務所、倉庫、水門が用途ごとに配置されていました。水門から出入りする荷と、それを保管する三番蔵を合わせると、限られた島内で行われていた貿易実務の一部が具体的に分かります。
蘭学館で見る書記の仕事と蘭学
拝礼筆者蘭人部屋、通称蘭学館は、帳簿などの筆記を行うオランダ人書記の長が住んだ建物です。館内では、出島から入ってきた蘭学を紹介しています。
カピタン部屋が商館長の事務所・住居だったのに対し、蘭学館は帳簿や記録を担う書記の住居でした。貿易品だけでなく、西洋の文化や学術が出島を経由して日本へ入ったことも展示されています。
蘭学館の近くには乙名部屋があります。乙名部屋は、日本側で貿易事務と出島の管理を担った出島乙名の拠点で、1階ではその仕事を紹介しています。オランダ商館員だけでなく、日本側の役人も出島の運営を担っていました。
旧石倉に残る幕末の出島
旧石倉は、幕末の商社の石倉だった建物で、出島の発掘調査で出土した考古資料を展示します。鎖国期の復元家屋とは時代が異なり、幕末の出島を伝える建物です。
旧石倉は、坂本龍馬率いる海援隊が取引に訪れたハットマン商会の倉庫でもありました。出島は1859年の開国でオランダ貿易を独占していた地位を終えましたが、その後も外国商人が進出する場所となりました。旧石倉は、その時代の転換を残す建物です。
旧石倉では、復元家屋のような室内再現ではなく、発掘調査で出土した考古資料そのものを展示しています。出島は周囲の埋め立てによって市街地とつながりましたが、地中に残った遺構や遺物が発掘され、現在の復元整備にもつながっています。
明治期の洋風建築に残る開国後の出島
場内には明治期の旧出島神学校と旧長崎内外クラブが残ります。旧出島神学校は1878年に建てられた、日本に現存する最古のプロテスタント神学校です。旧長崎内外クラブは1903年に、長崎在住の外国人と日本人の親交の場として建てられました。
鎖国期の復元建物とは外観も時代も異なり、開国後に出島が外国人居留地と交流の場へ移ったことを伝えています。旧出島神学校は整備のため、現在は建物内部へ入ることができません。
出島の観覧時間と時間帯
出島は年中無休で、観覧時間は8:00〜21:00です。復元建物や展示は昼間から見学でき、夕方以降も最終入場20:40まで入場できます。企画展や体験は、催しごとに開催日や実施時間が異なります。
| 時期・時間帯 | 見方の目安 |
|---|---|
| 通年の昼間 | 復元建物、展示、石倉、明治期建築を見学 |
| 夕方以降 | 観覧は21:00までだが最終入場は20:40。水門は18:00までのため、18:00以降の出入口は表門橋のみ |
| 企画展・体験開催日 | 企画展・体験ごとに開催日・実施時間が異なる |
時間と費用の目安
公式ガイドツアーは各回約45分です。自由見学には一律の所要時間が示されていません。場内には鎖国期の復元建物16棟のほか、旧石倉や明治期の洋風建築があり、見学する範囲によって滞在時間が変わります。
| 項目 | 公式案内の内容 |
|---|---|
| 観覧料(大人) | 1,100円 |
| 観覧料(小・中・高校生) | 550円 |
| 再入場 | 不可 |
| 公式ガイドツアー | 通常10:00・11:00・13:30・15:30。各回約45分、各回10名、当日総合案内所で受付。開催時刻の変更・休止あり |
| 観覧時間 | 8:00〜21:00、最終入場20:40 |
ガイドツアーは悪天候や運営上の都合で開催されない場合があります。開催時刻が変更・休止となる日もあるため、参加時は当日の案内が基準です。
出島へのアクセス・駐車場
路面電車は長崎駅前から「出島」電停まで約5分、電停から出島までは徒歩1分です。路線バスは長崎駅前南口から「出島」バス停まで約4分、バス停から徒歩1分です。車ではJR長崎駅から約6分、長崎自動車道長崎IC・ながさき出島道路から約1分で、駐車場は付近の民間駐車場を利用します。
| 交通手段 | アクセス | 知っておきたいこと |
|---|---|---|
| 路面電車 | 長崎駅前から「崇福寺」行で「出島」下車、徒歩1分 | 長崎駅前から約5分 |
| 路線バス | 長崎駅前南口から17番・27番バスで「出島」下車、徒歩1分 | 長崎駅前南口から出島まで約4分 |
| 自動車 | JR長崎駅から約6分。長崎自動車道長崎IC・ながさき出島道路から約1分 | 付近の民間駐車場を利用。提携駐車場としてタイムズ長崎出島町の案内あり |
| 徒歩での入場 | 表門橋または水門を利用 | 表門橋は8:00〜21:00、水門は8:00〜18:00。最終入場20:40 |
訪れる前に知っておきたいこと
再入場はできない
入場後の再入場はできないため、一度場外へ出ると同じ観覧券では戻れません。
水門を使うなら18時までに
水門の出入口は8:00〜18:00です。18時以降の出入口は表門橋のみとなります。
旧出島神学校など一部施設の公開範囲
施設メンテナンスなどで一部を見学できない場合があります。旧出島神学校は安全上の理由から現在入室できません。
ガイドツアーは当日受付
公式ガイドツアーは各回10名で、総合案内所で当日受け付けます。悪天候や運営上の都合による中止、開催時刻の変更・休止があります。
周辺で一緒に訪れたいスポット
出島は長崎港に近い市街地にあり、出島ワーフ、新地中華街、東山手・南山手地区と組み合わせやすい位置です。港の景観、外国人居留地の洋館、中華街など、出島とは異なる長崎の街並みも徒歩や路面電車でつながっています。
| スポット名 | 出島との関係 | 主な見どころ |
|---|---|---|
| 出島ワーフ | 出島電停から徒歩約2分の長崎港ベイエリア | 港に面した遊歩道と長崎港の眺め |
| 東山手・南山手地区 | 路面電車「出島」から「大浦天主堂」方面へ移動する居留地エリア | 洋館や坂道の景観。出島の明治期建築と比較できる |
| 新地中華街 | 出島表門橋から徒歩5〜10分 | 中国文化を伝える門と飲食店街 |
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 出島(出島和蘭商館跡) |
| 住所 | 〒850-0862 長崎県長崎市出島町6-1 |
| 電話 | 095-821-7200 |
| 観覧時間 | 8:00〜21:00(最終入場20:40) |
| 休場日 | 年中無休 |
| 観覧料 | 大人1,100円/小・中・高校生550円 |
| 予約 | 通常観覧は予約制ではありません。ガイドツアーは当日総合案内所で受付 |
| 駐車場 | 付近の民間駐車場を利用。提携駐車場としてタイムズ長崎出島町の案内あり |
| 公式サイト | 出島公式サイト |
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