青竹の筒から立ちのぼる湯気、ふわりと混ざる鶏と野菜の香り。宮崎県高千穂で親しまれてきたかっぽ鶏は、竹そのものを鍋のように使う料理です。竹筒に鶏肉や野菜を詰め、火にかけることで竹の香りが煮汁にも移ります。
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かっぽ鶏とは?
かっぽ鶏は、青竹の節と節の間をくり抜いた筒に、下味を付けた鶏肉と野菜を詰め、竹ごと火にかけて仕上げる高千穂周辺の料理です。主な伝承地域は宮崎県北部の山間部。地鶏、しいたけ、ごぼう、人参、にらなどを使う例が知られますが、竹を器にして鶏肉を入れること以外は、具材や味付けに家庭ごとの工夫があります。竹筒の中でじっくり熱が入り、料理の姿も香りもふだんの鍋とはひと味違います。
かっぽ鶏にまつわる話:高千穂の山仕事と竹
高千穂では竹を「かっぽ」と呼びます。かつて山仕事や農作業の合間には、竹を器や水筒代わりに使い、湯を沸かしてお茶を飲んだと伝えられています。水を注ぐときの「かっぽかっぽ」という音が呼び名の由来という説もあります。その青竹を生かす知恵が、鶏肉や地元の野菜を詰めて火にかけるかっぽ鶏へつながりました。
山林の仕事や刈干し切りの昼食で、かっぽ茶とともに味わわれたと伝わります。地域の祭りや催しで振る舞われることもあります。
かっぽ鶏はどんな味?おすすめの食べ方
かっぽ鶏のおいしさは、鶏と野菜のうま味に青竹の風味が重なるところです。竹筒を火にかけると、具材は蒸されるようにゆっくり火が通り、煮汁にも竹由来の香りが移ります。醤油、酒、にんにく、塩こしょうなどで味を整える例があり、竹を開けた瞬間の香りもごちそう。熱いうちに、具材と煮汁を一緒に味わうのが似合います。
使う竹は、香りや油分が出やすい若い青竹がよいとされています。家庭ごとにたれや具材が異なり、鶏肉や野菜の組み合わせにも違いがあります。竹筒に焼酎を入れて温める「かっぽ酒」と合わせる食べ方も伝わっています。
かっぽ鶏が有名な地域、食べられる主な場所
かっぽ鶏の中心となるのは高千穂町をはじめとする宮崎県北部の山間地域です。郷土料理店で提供されるほか、地元の祭りやイベント、体験プログラムで触れられることがあります。高千穂町観光協会では、竹の加工から調理まで行うかっぽ鶏作り体験を紹介しています。常にどこでも食べられる料理とは限らないため、現地で味わいたいときは、訪問時期に合わせて提供や体験の有無を確認すると安心です。
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