大分県佐伯市で親しまれてきた「くじゃく」は、切った瞬間の鮮やかな断面に思わず目を奪われる料理です。緑のすり身の中から、赤く彩られたゆで卵と白・黄がのぞく姿は、まさに羽を広げた孔雀のよう。おせちや祝いの席を彩ってきた、佐伯らしい魚のごちそうです。
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くじゃくとは?
くじゃくは、色を付けた白身魚のすり身で、赤く彩ったゆで卵を包み、揚げて仕上げる佐伯市の郷土料理です。半分に切ると緑、赤、白、黄のコントラストが現れ、その模様が孔雀の羽に似ていることから、この名で呼ばれます。主な伝承地域は佐伯市蒲江地区。見た目の華やかさだけでなく、魚のうま味と卵のやさしい味わいを一度に楽しめるのが魅力です。
くじゃくにまつわる話:佐伯の魚食文化
海の幸に恵まれた佐伯では、水揚げされた魚を無駄なく使うため、すり身などの加工品がよくつくられてきました。くじゃくに使われるすり身には、エソなどの白身魚が用いられることがあります。エソは小骨が多く、そのままの身よりも、すり身やかまぼこに加工して生かされてきた魚です。すり身は、くじゃくの外側をつくる材料にも使われます。
名前の由来は、切り口の色と形。赤いゆで卵を包む緑のすり身、白身と黄身がつくる円い模様を、孔雀の羽に見立てたとされています。切り分けると緑、赤、白、黄の色が現れ、祝いの席でも目を引く仕上がりです。
くじゃくはどんな味?おすすめの食べ方
くじゃくの中心にあるのは、ゆで卵のほっくりした黄身と、しっとりした白身。外側の魚のすり身は、揚げることで香ばしさが加わり、ほどよい弾力を感じさせます。切り分けて断面を見せる盛り付けが似合う料理なので、まずはその色合いを楽しみたいところです。
味わいは、すり身の魚らしいうま味と卵のまろやかさの組み合わせ。冷めても食べやすく、正月のおせちや弁当のおかずにも使われてきました。食卓では、ほかのおかずと一緒に少しずつ味わうのもよし。彩りを生かして、祝いの席の一皿に加えるのもよし。お茶や汁物とも合わせやすい一品です。
くじゃくが食べられる主な場所、有名な地域
くじゃくは佐伯市、とくに蒲江地区に伝わる料理で、大分県内でも佐伯近郊以外ではあまり見かけないとされています。お正月のおせちのほか、慶弔時、お盆、運動会の弁当など、特別な日の食卓で親しまれてきました。現在も、正月や慶弔時、お盆、運動会の弁当などで食べられることがあります。
佐伯市内では、道の駅や土産店、スーパーマーケットなどで扱われることがあります。ただし販売状況や取り扱いは店や時期によって変わるため、確実に探したいときは現地で確認を。持ち帰った場合も、切った断面を見せて盛り付けると、緑・赤・白・黄の色合いがよく分かります。
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