旧高取邸は、唐津城の西南、海岸沿いに残る炭鉱主・高取伊好の邸宅です。和室に洋間、能舞台、杉戸絵を備える近代和風建築を、室内を巡りながら見学できます。
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旧高取邸の早わかり
| 主な見どころ | 洋間・大広間の能舞台・杉戸絵・欄間 |
| 料金 | 一般520円、小中学生260円、未就学児無料 |
| 開館 | 9:30〜17:00(16:30まで入館) |
| 交通 | JR唐津駅から徒歩約20分、バスは城内二の門から徒歩5分 |
| 駐車場 | 普通車88台・大型車5台、入館者は1時間無料 |
旧高取邸はどんな場所?
旧高取邸は、明治期に炭鉱事業で成功した高取伊好が唐津に構えた邸宅です。国の重要文化財の名称は旧高取家住宅で、大広間棟は明治37年、木造二階建、建築面積711.1平方メートル。唐津城西南の海岸沿いという場所に、居住と接客、芸能のための空間がまとまって残ります。
和風住宅を基本にしながら、居住棟には洋間を設け、大広間棟には能舞台を置きました。外観だけでなく、部屋ごとに異なる建具、照明、床まわりの素材を見ることで、明治期の住宅が来客を迎えるためにどう造られたかを読み取れます。
見学は入口から洋間、和室、大広間棟へと順に進むと、和と洋、日常の居室と客を招く空間の違いを追いやすくなります。展示会だけを目的とする施設ではないため、建物の用途と細部の意匠を一緒に見るのがこの邸宅らしい歩き方です。
重要文化財として指定される建物群には、大広間と居住棟のほか、土蔵、湯殿、倉庫などが含まれます。ひとつの座敷だけを鑑賞するのではなく、生活を支えた建物と、客を迎える大広間が同じ敷地内でどう役割を分けているかを意識すると、炭鉱経営者の私邸が持つ規模をつかめます。庭側へ回ったときには、部屋の眺めを整えるための建具と庭石の配置もあわせて見比べられます。
旧高取邸の見どころ
洋間と和室が同居する居住棟
居住棟には洋間があり、和風を基調にした邸宅の中で洋風建築の要素を確認できます。市公式が紹介する洋間の照明は、部屋の使い方とともに見たい細部です。和室から洋間へ移る際に、床、建具、照明の見え方を比べると、単に「和洋折衷」と呼ぶだけではない構成が分かります。
大玄関や廊下にも照明の意匠が残ります。建物全体を一度に眺めるのではなく、玄関、廊下、居室という通過順に見れば、来客を迎える場所と生活の場所にどのような細工が施されたかを追えます。
洋間の照明、大玄関の照明、廊下の照明は同じ形を反復しているのではなく、それぞれの空間に合わせた意匠です。畳の座敷へ目を移す前に、洋間の天井と壁まわり、次に廊下の照明を見ると、材料や様式が切り替わる地点を見つけられます。大広間の華やかな装飾だけでなく、移動の途中にある細部も、建物を使う人の動線を伝える手がかりになります。
大広間に組み込まれた能舞台
旧高取邸の大広間棟には能舞台があります。住宅の接客空間に能舞台を備える点は、この建物を特徴づける要素です。高取伊好が茶や能に通じていたことと結び付けて文化事業団が解説しており、広間を見たら舞台だけでなく、地謡座を含む空間の取り方にも目を向けたいところです。
大広間棟は建築面積711.1平方メートルの木造二階建として文化庁データベースに登録されています。能舞台を独立した劇場として見るのではなく、客を迎える邸宅の大広間にどう置かれているかを見ると、住宅と芸能の関係を現地の寸法感で考えられます。
約70枚の杉戸絵と欄間
邸内には26種類、約70枚の杉戸絵があります。杉戸絵は杉の板戸へ直接描いた絵で、大広間棟の座敷まわりには黒漆框を付けた大型建具として多く残ります。花鳥風月、中国故事、能・狂言を題材にした絵は、水野香圃の作と分かっており、ふすまとは異なる板戸の表情を見られます。
欄間も市公式が挙げる見どころです。松、鴨、こうもりなどの意匠は、見上げないと通り過ぎやすい位置にあります。絵画だけ、彫刻だけと分けず、室内の建具が光を通し、部屋を区切り、飾りにもなっていることを見比べると、近代和風建築の細部がつかみやすくなります。
庭石に残る城下町と名護屋の記憶
庭には、唐津城石垣の刻印や矢跡が残る石、名護屋陣の旗竿石と呼ばれる蹲に彫られた石が利用されています。庭石も単なる景観材ではなく、唐津城下と名護屋に関わる石が邸内へ持ち込まれたことを示す材料です。
建物の内部意匠を見た後に庭へ出ると、木材や金具とは異なる石の来歴をたどれます。石の刻印や加工痕は小さいため、庭を急いで通り抜けず、説明を見ながら探すと、炭鉱主の邸宅が地域の歴史的な素材をどう取り込んだかが分かります。
いつ訪れる?おすすめの季節・時間は?
| 通年 | 通常は9:30〜17:00。入館は16:30まで |
| 休館日 | 月曜(祝日は開館し翌日休館)、12月29日〜1月3日 |
室内見学が中心のため、季節の景観より開館日と最終入館時刻を基準に計画します。連休や年末年始は特別開館となる場合があるので、通常休館日の扱いと混同しないよう、訪問日が決まったら市公式の最新案内を確認します。
唐津城と同じ北城内にあるため、城下町の散策へ組み込む場合も旧高取邸の受付時刻を先に決めると予定を立てやすくなります。邸内では居住棟の洋間、大広間、能舞台、庭を順に見るため、到着が遅い日は見たい意匠を絞る必要があります。大広間の杉戸絵は板戸に直接描かれ、欄間や照明も部屋ごとに異なります。入口から庭まで一巡した後、気になった部屋へ戻る余地を考えると、閉館直前の到着は避ける判断ができます。
時間と費用の目安
入館料は一般520円、小中学生260円、未就学児は無料です。20人以上の団体は一般410円、小中学生200円となります。公式に一律の所要時間やモデルコースは確認できなかったため、見学時間を数値で断定せず、洋間・大広間・能舞台・杉戸絵・庭をどこまで見るかで予定を組みます。
旧高取邸へのアクセス・おすすめの交通手段
唐津城下町を徒歩で回るなら、JR唐津駅から歩いて向かえます。駅からは徒歩約20分、バス利用なら約10分で「城内二の門」下車後は徒歩5分です。
| 鉄道・徒歩 | JR唐津駅から徒歩約20分 | 城下町を歩く場合に利用できる |
| バス | JR唐津駅から約10分、城内二の門下車徒歩5分 | 便・時刻は利用日に確認 |
| 車 | 旧高取邸駐車場 | 普通車88台、大型車5台 |
訪れる前に知っておきたいこと
入館は16時30分まで
閉館は17時ですが、入館できるのは16時30分までです。館内の建具や能舞台を見学する場合は、閉館時刻だけを基準にせず、受付終了前に着く予定にします。
駐車券を受付へ持参する
入館者の駐車料金は1時間無料ですが、駐車券を入館受付へ持参する必要があります。車で来た場合は、見学前に駐車券を手元に用意します。
周辺で一緒に訪れたいスポット
| 唐津城 | 旧高取邸から徒歩で北城内を北東へ進む城址。市の城下町・海岸エリアを歩く順で組み合わせられる | 天守閣と石垣 |
| 唐津市旧大島邸 | 旧高取邸から徒歩で唐津城下を巡る途中の近代の旧家。邸宅建築を見比べる次の地点になる | 旧家の建築・庭園 |
基本情報
| 名称 | 旧高取邸(国指定重要文化財・旧高取家住宅) |
| 住所 | 佐賀県唐津市北城内5番40号 |
| 電話 | 0955-75-0289 |
| 開館時間 | 9:30〜17:00(16:30まで入館) |
| 休館日 | 月曜(祝日は開館し翌日休館)、12月29日〜1月3日 |
| 料金 | 一般520円、小中学生260円、未就学児無料 |
| 駐車場 | 普通車88台・大型車5台。入館者は1時間無料 |
| 公式 | 唐津市 旧高取邸 |
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