琥珀色に干し上がった、長崎を代表する珍味・からすみ。薄く切ればそのまま酒肴に、削れば料理の仕上げに使えます。ボラの卵巣を塩漬けして乾燥させることで、うまみと塩気が凝縮します。
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からすみとは?
からすみは、ボラの卵巣を塩漬けにし、塩抜きと乾燥を重ねて仕上げる水産加工品です。二つ連なった卵巣を平たく整えた姿と、干し上がった飴色から、唐(中国)の墨に似る「唐墨」が名の由来とされます。長崎では、五島灘にも面する長崎半島の野母崎地方でボラがよく水揚げされたことが、からすみづくりが根付く背景になりました。
からすみにまつわる話
からすみは中国から長崎へ伝わったとされ、初めはサワラの卵で作られていたという記録があります。17世紀後半に、野母崎方面で得られたボラの卵巣を使う製法が評判となり、長崎のからすみ文化が育っていったと伝えられています。秋から冬にかけて成熟した卵巣を持つボラが来遊する海の条件も、産地との大切な結び付きです。
塩加減を整え、天日に干す工程は、気温や湿度、風によって仕上がりが変わります。乾燥が進むほど水分が抜け、うまみが凝縮されます。江戸時代には献上品としても知られ、うに、このわたと並ぶ「日本三大珍味」と呼ばれてきました。長崎では卓袱料理にも用いられています。
からすみはどんな味?主な使い方
長崎のからすみは、艶のある琥珀色と、魚卵らしい濃いうまみ、塩気が持ち味です。薄切りはしっとりしており、噛むほどにねっとりとした質感とまろやかなコクが現れます。薄く切って食べるのが一般的です。
大根の薄切りやきゅうりと合わせると、からすみの塩味に野菜の瑞々しさが重なります。炊きたてのご飯やお茶漬けに添えたり、細かく削ってパスタ、じゃがいも、卵料理の仕上げに使ったりできます。日本酒や白ワインにも合わせられます。
からすみが有名な産地、買える・味わえる主な場所
主な販売場所は、長崎市中心部の築町周辺や長崎駅周辺の土産店、長崎市内の市場・海産物店などです。歴史的にボラ漁と結び付く野母崎を含む長崎半島は、からすみの産地として知られます。県内産のボラの卵巣を使った品もあり、地理的表示(GI)登録産品「長崎からすみ」として扱われるものがあります。
一本物だけでなく、薄切りや粉末状の品もあります。入荷や取扱形態は店や時期によって異なります。
からすみは家でも使える
保存方法は商品ごとの表示に従います。薄切りのまま食べるほか、削って料理に香りとうまみを加える使い方もできます。
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