雲仙温泉の古湯と新湯の間には、白い温泉余土の地面から湯けむりが立ち、硫黄の匂いと噴気の音が続きます。雲仙地獄は約30の地獄を遊歩道で巡る場所で、大叫喚地獄、泥火山、お糸地獄では、噴気や地面の変化から温泉街を生んだ地熱の働きを見ることができます。
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雲仙地獄の早わかり情報
| 主にできること | 遊歩道で約30の噴気地帯を巡り、地熱を観察する |
|---|---|
| 見どころ | 大叫喚地獄、泥火山、お糸地獄、足蒸し、キリシタン殉教碑 |
| 散策時間の目安 | 約60分 |
| 入場料 | 無料 |
| 利用時間 | 遊歩道は24時間。夜間ライトアップなし |
| 所在地 | 長崎県雲仙市小浜町雲仙320 |
雲仙地獄はどんな場所?温泉街に広がる噴気地帯
雲仙地獄は、雲仙岳の中腹にある雲仙温泉街の中心部に広がる噴気地帯です。古湯と新湯の間は白い温泉余土に覆われ、高温の温泉や噴気が各所から噴き出しています。熱水が沸騰して生じたガスが周囲の山からの地下水と混ざり、雲仙の温泉がつくられています。
遊歩道沿いに見えるのは、湯をためた温泉ではなく、地面の割れ目や白い土から出る水蒸気です。噴気の勢い、音、地面の色は場所で異なり、激しく噴き上がる地点や灰白色の泥が盛り上がる地点が遊歩道沿いに点在します。
雲仙という地名は温泉山満明寺の山号に由来し、地獄の名称は仏教の語と結び付きます。一方で、ここは温泉街の源泉を支える場所でもあります。地獄地帯は古湯と新湯の間にあり、温泉街の中に噴気地帯と宿・共同浴場が隣り合っています。
遊歩道は主要なエリアに整備され、木製デッキや展望所から白い土、噴出口、湯けむりを見ることができます。地獄地帯では火山ガスに弱い植物が姿を消し、しろどうだんなど耐性のある植物が生育します。しろどうだん群落は国指定天然記念物です。
噴気と温泉が生まれるしくみ
雲仙地獄のエネルギー源は、橘湾の海底にあると考えられるマグマだまりです。そこから発生した高温高圧のガスが岩盤の裂目を上昇し、化学変化を経て高温熱水となります。熱水が沸騰して噴気となり、山からの地下水と混ざることで雲仙の温泉が生まれるため、白い温泉余土や蒸気は温泉街の地下で続く地熱活動の表れです。高温の蒸気が地表近くに現れるため、見学範囲は遊歩道と展望所です。地獄地帯は古湯と新湯の間にあります。
雲仙岳(温泉岳)の中腹にある雲仙温泉は、火山ガスが噴き出す雲仙地獄に湧いています。地獄は温泉街の古湯・新湯の間にあり、遊歩道のすぐ周囲に宿や共同浴場のある町並みが続きます。
雲仙地獄の見どころ
大叫喚地獄の激しい噴気を展望所から見る
大叫喚地獄は雲仙地獄の東側にあり、最も噴気の激しい場所です。展望所には石碑が整備され、遊歩道から噴気現象を間近に観察できます。白い蒸気の量や流れる方向は天候でも見え方が変わり、大きく噴き上がる蒸気がこの地点の特徴です。
噴気に含まれる高温蒸気は時に120℃に達します。噴出口へ近づかず、展望所と遊歩道の内側から見る場所です。
泥火山で粘土質の小さな円すいを観察する
泥火山は、灰白色で粘りのある土が噴気で押し上げられ、小さな円すい形の山がいくつもできる場所です。形はその日の水分によって変わります。湯けむりだけではなく、地面そのものが変化する見どころです。
周りには木製遊歩道が整備され、同じ泥火山を複数の方向から見られます。木製遊歩道からは、円すいの輪郭、湿り気のある土、噴気が出る位置が見えます。観察はデッキ上から行います。
お糸地獄と地獄蒸しの温泉たまご
お糸地獄の周辺には、地獄の蒸気を使う雲仙地獄工房があります。ここでは地獄で蒸した温泉たまごを販売し、通常価格は2個200円、5個400円です。
工房の営業時間は10:00〜17:00で、売り切れ次第終了です。秋の繁忙期には1日2,000個以上売れることもありますが、通年の販売数ではありません。悪天候では臨時休業する可能性があります。
地熱を足で感じる雲仙地獄足蒸し
雲仙地獄足蒸しは、足を置いて地熱や噴気を感じる休憩所です。湯に浸かる足湯ではなく、地面から上がる熱を利用します。
足蒸しは年中無休ですが、雨天や高温時には使用中止となります。裸足での利用や、同じ場所に長時間足を置くことは火傷の原因になります。
キリシタン殉教碑と温泉神社へ続く散策
雲仙地獄には、江戸時代のキリシタン弾圧でこの地で殉教した人々を鎮魂するキリシタン殉教碑があります。噴気地帯には殉教碑が残り、温泉の源とキリシタン弾圧の歴史が同じ場所に重なっています。
温泉神社は雲仙地獄に隣接し、温泉街の中心にあります。地獄の遊歩道から徒歩でつながり、噴気地帯と神社の境内を続けて歩けます。
地獄地帯しろどうだん群落の植物
地獄地帯では、噴気や亜硫酸ガスに弱い植物が姿を消し、耐性のある植物が生育します。硫気孔の近くにはツクシテンツキ、ススキ、ユオウゴケがあり、少し離れた場所にツツジ科植物が群生します。
中でもしろどうだん群落は1928年に国指定天然記念物となりました。硫気孔から離れるにつれて植生が変わり、ツクシテンツキ、ススキ、シロドウダンなどが距離を置いて分布します。
国立公園指定50周年記念広場と地獄巡りの入口
国立公園指定50周年記念広場は、雲仙が国立公園に指定されて50周年を迎えた際に造られた、記念モニュメントのある石畳の広場です。地獄巡りの集合場所や記念撮影の地点として使われています。
広場そのものは噴気や泥火山を観察する場所ではなく、地獄巡りの入口側にあります。周囲には大叫喚地獄、泥火山、お糸地獄へ続く遊歩道があります。
雲仙地獄はいつ訪れる?季節・時間帯の目安
雲仙地獄は通年で見られ、遊歩道は24時間通行可能です。夜間ライトアップはありません。地獄工房は10:00〜17:00で、足蒸しは雨天や高温時に使用中止となります。
| 時期・時間帯 | 見どころ・計画の目安 |
|---|---|
| 通年 | 約30の地獄、噴気、泥火山、しろどうだん群落を遊歩道から見る |
| 日中 | 地獄工房は10:00〜17:00。足蒸しは雨天・高温時に使用中止 |
| 夜間 | 遊歩道は24時間だがライトアップなし。足元を照らせる準備が必要 |
| 悪天候・高温時 | 足蒸しは使用中止、工房は臨時休業の可能性がある |
雲仙地獄の所要時間は約60分が目安です。
時間と費用の目安
雲仙地獄の入場は無料です。約30の地獄を結ぶ遊歩道は、約60分の地獄めぐりが目安です。大叫喚地獄、泥火山、お糸地獄を見ながら温泉たまごや足蒸しも利用する場合は、その分の時間が加わります。
地獄工房の温泉たまごは2個200円、5個400円で、入場料とは別です。車で来る場合は周辺の有料駐車場を利用でき、新湯駐車場、新湯共同浴場前駐車場とも普通車500円です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 地獄めぐり | 約60分が目安 |
| 入場料 | 無料 |
| 温泉たまご | 2個200円/5個400円 |
| 駐車料金 | 新湯駐車場・新湯共同浴場前駐車場は普通車500円 |
| 工房 | 10:00〜17:00、売り切れ次第終了 |
雲仙地獄へのアクセス・駐車場
車では、雲仙温泉中心部の新湯駐車場または新湯共同浴場前駐車場を利用できます。公共交通では島鉄バスの「雲仙お山の情報館」バス停が雲仙地獄のすぐ近くです。
| 交通手段 | アクセス | 知っておきたいこと |
|---|---|---|
| 車 | 雲仙温泉街の新湯駐車場または新湯共同浴場前駐車場を利用 | 普通車は各500円。新湯駐車場17台、新湯共同浴場前駐車場33台 |
| 路線バス | 島鉄バス・県営バスの雲仙方面便で「雲仙お山の情報館」または「雲仙」下車 | 便数・運行日は変動するため出発日の時刻表を確認 |
| 徒歩 | 雲仙温泉の中心部から地獄、温泉神社、足湯をつなぐ | 噴気地帯では遊歩道・展望所から外れない |
訪れる前に知っておきたいこと
遊歩道と展望所から外れない
雲仙地獄の高温蒸気は時に120℃に達します。噴気の音や湯けむりが近くても、柵の内側、遊歩道、展望所から観察し、地面や噴出口へ近づかないでください。
足蒸しと地獄工房は自然条件で利用が変わる
足蒸しは雨天や高温時に使用中止となり、地獄工房は悪天候で臨時休業する可能性があります。
夜に歩く場合は足元を照らせる準備をする
遊歩道は24時間通行できますが、夜間ライトアップはありません。暗い時間帯に地獄の景観を見るなら、足元を照らせる灯りを用意し、視界が悪い場所で遊歩道から外れないことが必要です。
周辺で一緒に訪れたいスポット
| スポット名 | 雲仙地獄との関係 | 主な見どころ |
|---|---|---|
| 温泉神社 | 雲仙地獄に隣接し、徒歩で立ち寄れる | 夫婦柿と温泉街の守り神 |
| 足湯広場 | 雲仙地獄そばの新湯にあり、散策後に徒歩で利用できる | 直径約4mの屋根付き足湯 |
| 絹笠山 | 雲仙温泉街の絹笠山登山口から山頂まで約30分。山頂から雲仙地獄と温泉街を見渡せる | 雲仙温泉街と湯けむりの全景 |
基本情報
| 名称 | 雲仙地獄 |
|---|---|
| 住所 | 〒854-0621 長崎県雲仙市小浜町雲仙320 |
| 問い合わせ | 0957-73-3434(雲仙温泉観光案内所) |
| 利用時間 | 遊歩道は24時間。夜間ライトアップなし |
| 入場料 | 無料 |
| 駐車場 | 周辺に有料駐車場約200台。普通車500円の駐車場あり |
| 公式案内 | 雲仙観光局 |
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